【ネタバレ】『雨と夢のあとに2013』ステージ写真〜2 岡田達也編 [『雨と夢のあとに』2013]
【ネタバレ】『雨と夢のあとに』の舞台袖。 [『雨と夢のあとに』2013]
吉田里琴さんのカーテンコール。 [『雨と夢のあとに』2013]
19時開演のステージで。
『雨と夢のあとに』初演では、ラストシーンが終わった時点で21時になり、当時の「雨」役を演じてくれた福田麻由子ちゃん(←「ちゃん」は当時)は小学6年生だったため、まるまるカーテンコールに出られず、等身大の人形を作って本人のかわりに出したりしておりました。
今回の再演では、雨役は中学2年の吉田里琴さん。中学生も、やはり21時までと決まっておりますので、なんと台本をカットして本編を数分短くして里琴ちゃんがカーテンコールに出られるようにしました。
がっ。
予想外だったのが、アンコール。
昨日、今日、と、カーテンコールが終わったと思ったら、拍手が鳴り止まず二度、三度、と役者達が出ていきました。
が、2回目が終わったところで21時。ほんの数分のことなのですが、最後のアンコールは里琴ちゃん無しでお話することになりました。
しかしこれから先はわかりません。
日々、ちょっとずつセリフを細かくカットするなどの対応はしているのですが、なにしろ舞台はナマです。役者達の感情が深まり、高まることで、もしかすると本編が数分延びることがあるかもしれません。すると、カーテンコール本体に里琴ちゃんが出られない、という可能性も……。
二度、三度、と呼んでいただくのはとても嬉しいことなのですが、なにしろどうなるかわかりませんので、みなさんからの拍手という花束は、まずは是非、一度目にまとめてお届けいただけましたら幸いです!!
写真は、今日の夜の回に舞台裏から僕が撮影した、後ろからのカーテンコールです。
明日のことなんか考えない、たった4日の短期決戦。『ジャングル・ジャンクション』、まもなく初日っ!!最後の通し稽古の模様をご報告っ!! [『ジャングル・ジャンクション』2013]
この日の左東広之の「アドリブのように聞えるけど実は家で考えてきた自分で作ったセリフ」。
「ムダに動け!!ムダに走れ!!ムダに叫べ!!ムダに汗をかけ!!筒井先輩を見習え!!……と口では言いながら実際は衣裳部さんと實川さんがかわいそうだなと思った」
そしてブルーナイトの坂口理恵の5度目くらいの登場のひとこと。
「緩急のカンはいらない。by ナルイユタカ」。
というわけで、『ジャングル・ジャンクション』、通し稽古が全て終了し、あとは初日を迎えるだけとなりましたっ!!
■全出演者を写真入りで紹介したページはこちら。
http://caramelbox-netabare.blog.so-net.ne.jp/2013-07-06
■20年前の『ジャングル・ジャンクション』初演のことなどを振り返った僕のブログはこちら。
http://caramelbox-kato.blog.so-net.ne.jp/archive/c2304103654-1
それまでの稽古の集大成を詰め込む、通し稽古。連チャンの日々では、これはもう絶対本番では使えないだろう、というネタのオンパレード。最もひどかったのは、後から通しをやった男組の小多田が、女組のネタを丸パクリしてコケまくったシーン。笑ってるのはパクられた本人だけ、という、もう、楽屋落ちの中でも最もタチが悪い「たった一人狙い」。しかし、こういうことは、通常の本公演ではまず、西川くらいしかやらないこと。そういうことを、自由にみんながやってしまう、という雰囲気が、この『ジャングル・ジャンクション』の稽古場にはあります。
前日の通し稽古で突然ぶち切れたように弾けてしまった林貴子に話を聞いたら、「坂口さんに初演の時の話とかをお聞きして、もっとやっていいんだ、もっとやんなきゃだめなんだ、って、いろいろ考えてたらなんかヘンなんなっちゃって」と。
うん。
ちゃんと受け継がれるキャラメルボックス・スピリット。
坂口理恵は、なんたってキャラメルボックス公式ホームページの役者プロフィールコーナー( http://www.caramelbox.com/members/0_profile_f.html )で最上段、1990年入団、という「ひとりでもキャラメルボックス」って感じの人ですから。新宿の小劇場・シアターモリエールで勢いだけでやっていた大切な頃を知る魔女ですから。
2009年入団の林にしてみたら、キャラメルボックスっていうとすでにしっとりしたものもやったりする大規模劇団という認識で入団してきた世代なのでしょうけれども、実はその軸にはただ役を演じるだけでは無いとても大切なものがあるんだ、ということを、頭ではわかっていても身体で表現させられるのは今回が初めてなのではないかと思います。そしてそういうことを、坂口から教わったんじゃないかな、と思います。
男組の方の主演の筒井俊作はちょっと林とは違って、キャラメルボックスの「そういう部分」も知っていて、今までも『夏への扉』のピートなんかでもその片鱗をのぞかせてはいたわけですが、今回はもうリミッターをはずして自由に暴れ回っております。
ミリ単位の正確さを要求される殺陣とか、スプーン一杯分の感情表現とか、細かいことをしっかり作り込むのもいいけど、やっぱり基本はこの『ジャングル・ジャンクション』の全編で表現される「弾ける姿」。大の大人がここまで汗だくで全身の筋肉を駆使して無駄にも程があるようなことをしてくれると、もう、爽快以外のなにものでもありません。
そんな中でも、石川寛美や坂口理恵のようなベテランが見劣りしないのがスゴいところで、若者たちが三回転半に挑戦している横で見事なレイバック・イナバウアーを決めている、という感じ。
そうそう、せっかくフィギュアにたとえたのでもっとたとえますと、普段のキャラメルボックスの公演は「エキシビジョン」なわけです。採点よりも、お客さんに楽しんでいただくことの方を優先する、というか。が、『ジャングル・ジャンクション』は、完全に競技会です。審査員は自分。いかに、自分の限界を超えられるか、どこまで自分を追い詰めてもっと上までいけるか。
さぁ、果たして金メダルは誰の手にっ?!
明日のことなんか考えない、たった4日の短期決戦。
まもなく、開演ですっ!!
……しかし、来週の月曜日にはもう終わっちゃってるんですよねぇ……。うううう……もうすでに寂しい……。
http://www.caramelbox.com/stage/jungle-junction2013/
ネタバレっ!!『ジャングル・ジャンクション』第2回通し稽古直後の全出演者にアタックっ!!全配役解説と発表っ!!見てから観ても手に汗必至っ!!北千住で、僕らと握手っ!! [『ジャングル・ジャンクション』2013]
まもなくベールを脱ぐ、2013年版『ジャングル・ジャンクション』。
http://www.caramelbox.com/stage/jungle-junction2013/
1993年に上演した初演以来なんと20年ぶり、というこの快挙を大喜びしているのはもしかして自分たちだけなんじゃないか、という危惧を覚えるようになりまして、「加藤の今日ブログ」で20年前の画像をアップしたりいたしました。
http://caramelbox-kato.blog.so-net.ne.jp/archive/c2304103654-1
どうやらいつもの(?)キャラメルボックスの「笑いはありつつグッときてむむっときてがーんとなる」感じとは違うらしいぞ、ということは感じていただけたのではないかと思います。
一言で言ってしまえば、「パロディやってるの?と思ってそれなりに笑っているうちにだんだんその登場人物たちに親近感を持つようになってきて気がついたら自分もその物語の中に入って一緒に戦っているかのような気持ちになって気づいたら壮大なドラマに巻き込まれてスカッとやり遂げた感動を味わってしまっている」という(←「・」が無いということが「一言」なのかっ?!)、プロレスをリングサイドで応援しているかのような(←ナマで見たことは無いんですが)、「鑑賞」とは程遠い感覚の時間を過ごすことができてしまうタイプの芝居です。
昨日、2回目の通し稽古が行われまして。女組と男組という完全ダブルキャストで、昨日は男組から。
台本は、劇団ショーマの高橋いさをさんの原作を成井豊と真柴あずきがキャラメルボックスでやる用にアレンジしたもの。で、一応台本はあるのですが、演じる役者達がかなり自由に自己裁量でいじって遊んでしまっているところが多数。稽古をやるごとに違うネタ(?)で勝負してくるヤツもまた多数で、普段は「武術」の試合を見ているようなのですが、今回は「格闘技」みたい。
で、通常の公演だと「ストーリーの本質からそれる」とか「芝居全体の雰囲気を壊す」とか、いろんな理由でカットされるであろうレベルのネタまで繰り出されていて、それが野放しにされている状態。これがこのまま本番まで残っちゃうのか、どこかでカットされるのか不明ですが、もしかするとキャラメルボックス史上最高に下品な芝居になるかもしれませんっ!!
が、そういうネタが生まれてくるということは、みんながみんな追い詰められている、いや、自分を追い詰めている、ということ。「この範囲でここまでしかやっちゃいけない」というリミッターを外して、「今やれること」を全部ぶち込んでとりあえずやり切ってみている、というか。
中でも面白かったのが、前半で左東広之が「ばかやろうっ!!いかに無駄に汗をかくかがこの芝居の醍醐味なんだっ!!」みたいなことを口走って、稽古場爆笑。それを口走った後の左東の演技のターボチャージャーのかかり具合はものすごかったですねぇ。
で、この芝居、極力小道具を使わずにやる、ということもテーマなので、拳銃とマイク以外は出てこないんじゃないですかねぇ。なので、ほとんどの「物」は、ケイタイも含めて出てきません。で、そういうものは全部「マイム」で表現するわけですが、これが、いわゆる「パントマイム」という表現手法に似たものを使っておりまして。「似たもの」というのは、そもそもパントマイムというのは「そこにガラスがあるかのように」「そこに車のハンドルがあるかのように」「そこに携帯電話があるかのように」見事に忠実に見せてしまう技術なわけですが、今回の『ジャングル・ジャンクション』では、パントマイムがちゃんとできるヤツまで含めて、ちゃんとやってませんっ。ひどいもんです。「そんなデカイハンドルあるかぁっ!!」とか、「ソレ、どこから出てきたんだぁっ?!」とか、もう、演劇としての約束事をことごとく無視。お客さんにそう見えてくれればくれればいいや、というくらいならまだしも、自分で「貯水池だっ!!」と説明してしまう、という、モノマネでいったら「もり・しんいちですっ」と名前を出してしまうという掟破りのやり方も、次々と繰り出します。
がっ。
そういう、リミットを外した芝居が、もう、痛快そのもの。
普段のキャラメルボックスでは、時代考証とか、かなり綿密にやるわけですが、今回はそういうものは一切無視、というか、逆にそういうものを飛び越えることをいかに楽しむか、ということを楽しんでいるという感じ。
もしかすると、真面目な方からは怒られるかもしれないレベルですっ。
が、しかし、おそらく、これだけ楽しんで舞台に立っている役者達というのは、そうそう見ることができるものではありません。通し稽古終演後のダメ出し(反省会)で、演出の成井豊が、「後半30分に緩急なんていらないから。"急急"でいいの。"緩"なんて入れないで。今どきそんな芝居は無いから希少価値があるよ」なんていうことを言うくらい。
小多田直樹が、他の出演者たち8人を前にしてとあることを語る、という部分があるのですが、コレがやるごとに違うネタ。最初は30秒くらいだったのが、昨日は5分ぐらい喋り続ける、という荒技を成し遂げまして、これはさすがにダメ出しでは成井さんはなんて言うんだろう、と思っていたら「小多田さぁ、今日、君だけ千秋楽を迎えたみたいな感じだったねぇ」ですってっ!!激賛じゃないですかっ!!「でもねぇ、たぶん、これが長さとしては限界だね」……いやいや、限界超えすぎてますってばっ!!「んーー、僕は好きなんだけどね、もうちょっと短くしてあげた方がみんなのためにはいいかな」ですってっ!!ひどーーいっ!!
……と、「キャラメルボックス、辛いことでもあったのかっ?!」と言いたくなるようなはじけっぷりの稽古場。
というわけで、この通し稽古を見ていて、僕は誓いました。
「諸事情で1年以上更新できずにいたネタバレブログを復活させようっ!!」とっ!!
しかも、実は僕は、稽古場風景というのが好きじゃ無くて。なぜなら、結局本番になると舞台もちゃんとしててセットもあって照明も入って、という最高の状態でお客さんにお目に掛けることができるのに、稽古場では蛍光灯だし、メイクもしてないし、汗だくだし、稽古場の隅には私物が置いてあったりするし、なんか夢がなくなっちゃうんじゃないかなぁ、と思っていたのです。
がっ!!
『ジャングル・ジャンクション』に限っては、かまわんっ!!……とっ!!
今、ここで、こいつらが弾けている様子をお目に掛けることも、『ジャングル・ジャンクション』の一部なんじゃないか、とっ!!
というわけで、今日は、役者達が一番撮られたくない「通し稽古終了直後の表情」を撮ってきましたっ!!
しかも、出演者全員っ!!
なので、せっかくのネタバレブログですから、配役も含めて全員をご紹介しますっ!!
いかがでしたかっ?!
【ネタバレ】きゅんきゅんさせられまくりの星野真里さん。かわいいだけじゃない天賦の才をお持ちでした。 [トリツカレ男2012]
この間までオンエアされていたNHKの「本日は大安なり」や、TBSの「家族八景」ではエキセントリックな役に挑戦していた星野さんですが、『トリツカレ男』では圧倒的なヒロイン・ペチカ。
もう、星野さんが舞台に出てきただけで花が咲いているような感じ。
そしてまた、星野さんの声が、これまた「きゅんっ」としてしまうのです……。
ちなみに僕の「きゅんきゅんポイント」は、ダンスシーンで、ふっふっふっ、と足元を見る振りがあるのですが、そこ。
男優陣も、「ありがーと」とか、それぞれ楽しみにしている星野さんのセリフがあるそうで。
もう結婚されている女性に対してこういうことを言うのもなんなんですが、チョーかわいーんです。
しかしそれはどうやら僕たちだけではなくて、女性のお客さんたちからも「かわいーですねー、星野さん♡」って言われることも多数。
デビューが7歳だそうですから、もう20年以上のキャリアがあるにも関わらずの、この自然な可愛らしさって、凄いことだと思うのです。
なおかつ、ホノルルマラソンを完走したことがある、ってほど、身体能力も高く、仮面祭のシーンのフラッグを担当している星野さんは、稽古の段階で最初に投げ上げてキャッチする技を習得。金子さん同様、やるとなったらすぐにやる、というか。要するに、天性の「習得力」というか「成長力」というか。「できちゃう」んでしょうねぇ。だからこそのキャリアなのでしょうね。
あと4日でお別れかぁ……。ぐすん……。
【ネタバレ】金子貴俊さんあっての『トリツカレ男2012』なんですっ!!金子さんが、本物のトリツカレ男だったりするんです。 [トリツカレ男2012]
映画「ウォーターボーイズ」ではなよなよした感じの役をやっていた金子さんですが、NHKの「あさイチ」や、フジテレビの「知りたがり!」でのフリートークを見ていてわかる通り、とっても「心の距離」が近い方なのです。
もちろん、芸能界で10年以上活躍してる、という時点でただものではないわけですが、金子さんの存在そのものがHappyというか、全身から溢れ出ている「楽しいオーラ」は、楽屋にいても変わりありません。
で、この金子さんの楽しいオーラなのですが、それはきっと金子さんの好奇心の旺盛さに起因するものなのではないかなぁ、と。
金子さんのblog( http://ameblo.jp/kaneko-takatoshi/ )のプロフィールを見れば、実は金子さんこそ「トリツカレ男」であることがわかりますっ!!
◇ ◇ ◇
特技
シンクロナイズドスイミング / 殺陣/技斗 / 茶道(表千家)/ 社交ダンス/ 一輪車
スポーツ
ボウリング / 乗馬 / スノーボード / サッカー / スケートボード / ローラーブレイド / ダンス(陸ダンス / タップ) / テニス
趣味
カメラ/自転車/ 絵画 / 自主映画制作 / 作詞・作曲 / ゲーム / ピアノ / ドラム
◇ ◇ ◇
そしてオフィシャルホームページのプロフィール( http://kanekotakatoshi.com/doc/profile.pdf )を見ると「資格」の欄に……
「普通自動車免許/自動二輪免許/乗馬4級/簿記3級/フードアナリスト4級/JUDFベーシック・スポーツダイバー4級」
……どんだけぇぇぇぇぇぇっ?!
ラーメンも詳しいんですよぉ。
何を聞いても知ってるし、どんな話にでも参加できる、という驚異の社交的な体質なのでしょうねぇ。
『トリツカレ男』の仮面祭のシーンでは金子さんは真ん中の右側くらいでフラッグを担当しているのですが、旗を放り投げる瞬間、誰よりも高く投げています。こういう「技」を体得するのもスムーズ、というのも才能の一つなのでしょうねぇっ!!
楽屋でも、畑中と何かとおしゃべりしている金子さん。
この二人のコンビネーションが、この芝居の楽しさを数倍増させているのです。
【ネタバレ】火の玉のような主人公を演じる畑中智行の凄み。 [トリツカレ男2012]
キャラメルボックスの芝居は、いつもみんな身体を張って演じています。
そのために、アスリート並みの身体作りをしていて、ほとんどの男優が体脂肪率一桁。
しかし、鍛えていればなんでもできるわけではありません。
今回の畑中智行演じる「ジュゼッペ」こそ、まさにそれ。これでもかこれでもか、という物理的に身体を張ったシーン。それに応える畑中。その姿は、お客さんはもちろん、いっしょに舞台に立っているキャストやスタッフにも強い連帯感を覚えさせます。
危険なシーンは、みんなが固唾を呑んで見守ります。
裏方のスタッフも、万が一が無いように、万全の準備を。ともに舞台に出ているメンバーも、まさかのことが無いようにフォローを。
すでに、楽屋でも、ジュゼッペと畑中の区別は付かない状態です。
昨年1年で10作品を上演したキャラメルボックス。そのうち6作品に出演し、春に西川が入院した後のキャラメルボックスを支え続けてきた、その自信がヤツを変えたように思います。
『夏への扉』の時は、いつ大きな余震が来るかわからない状態で舞台の真ん中に居続け、東北ツアーでも常に真ん中にいました。
そんな畑中が引っ張るチームと化しているのが、今回の『トリツカレ男』です。
初演の時は、限界を超えているように見えていましたが、今回は全然違います。
火の玉のように、みんなを巻き込んで大きな渦を作って突進している感じ。
ゲストのお二人と最も絡むのも畑中で、一番最初のコミュニケーションからして、インドア派であったはずの畑中とは思えない積極的な働きかけ。そして、最も驚いたのは製作発表の時に「ちゃんとした挨拶」をしたこと。これはもう、主役としての強烈な自覚だったとしか思えません。
そんなジュゼッペの突進を観られるのも、20日まで。
舞台を縦横無尽に走り回る主人公の姿を、是非あなたの心に焼き付けてください。
【ネタバレ】渡邊安理とは別に、原田樹里がこれまたお客さん女子のハートを射抜いております。ヤツのせいで選曲を替えさせられた僕。 [トリツカレ男2012]
終演直後のロビーにいると、お客さんたちが今感じたことを直接伝えてくださいます。
僕はラーメン好きですが、いくらラーメン好きでも「いやー、このスープの隠し味のトビウオの節のだしの風味は良かったですねぇ」なんて、絶対に言い残さないと思うのですよ。
そんな感じの、物語的にはトビウオダシであるはずのイザベラ役を演じている原田樹里(はらだ・きり)。
「きりちゃん、良かった、って伝えてください」「完全にイザベラサイドで観てしまいましたけど、ラストシーンは祝福できました」とか、まぁ、とにかく、コレまた女子の皆さんの共感度がむちゃくちゃ高いんです。
実は。
今回の再演では選曲を変更するつもりはなかったのですが、通し稽古で原田の演技を観て、「いかん、初演の温井と解釈が違うっ!!」と焦って、初演の時にせっかく作っていただいた竹中三佳さんの曲を引っ込めて、原田用に別な曲を探し出してきてしまったくらいです。
初日が開いてお客さんの前に立ってから、またどんどん違う芝居になってきておりまして、東京公演のラストあたりで喉が厳しくなってきたあたりで繊細な表現が出てきて、これがまた良い方に働き、今、大阪のイザベラは大変なことになっています。
『流星ワゴン』で少年役を演じた原田樹里が、今、懸命な「女の子」を演じている姿。
しつこいようですが、DVDではジュゼッペとペチカを見守っている、舞台の端の方のイザベラはアップにはなりません。
是非、ナマの舞台で、あなたの目と心に留めておいてあげてください。