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大内厚雄の鉄平 [カレッジ・オブ・ザ・ウィンド2007]

大内は、現在のキャラメルボックスにあって、今までのキャラメルボックスには存在していなかったタイプの役者です。

 
そもそも1990年に神戸でやった『不思議なクリスマスのつくりかた』を観て、感動して入団を決意した、という男なわけですが、普段から感情を表に出さない性格だと思われ、特定の誰かと仲良くなるとか後輩の面倒見がめちゃめちゃいい、とか、そういった社交的な感じではない、と受け止められがちなのだと思います。

 
客演をする時も、今まで「キャラメルボックスの劇団員」が呼ばれていくようなチームばかりではなくて、大人の劇団や、ジャンルが全く違う劇団の演出家から呼んでいただいたりする、「全てがソロ活動」という感じに思われていたのかもしれません。

 
が、ついに今回の『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』ではリーダー。
「気合い入れ」の円陣でも、みんなに一言かけるのは大内。
初舞台の高部あいちゃんに、最も信頼され、たくさんの相談を持ちかけられていたのも、大内でした。
そして、それらの相談に、一つ一つ丁寧に応えていき、そのうえ、後輩達の細かい心の動きや芝居の変化にも敏感に気づいて楽屋で声を掛けていく、ということもし続けていました。

 
今年の1月に、ダンスパフォーマンス『Blue』を自らの企画で稽古場を使って上演し、「中心になる」ということの重さや、その重さ故の楽しさも知ったのではないかと思います。
また、成井さんだろうと誰だろうと、自分が納得がいかないことやわからないことは、自分でわかるまで話し合い、まずは理性で体得し、そこに気持ちを乗せていく、という作業をコツコツとしていく姿は、まさに今回の「新・『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』」において、メンバー全員にいろんな影響を与えていったと思います。

 
西川も、ある意味孤高の人です。
自分の中で、とことんまで考えて考えて、お客さんの前に出るとふわぁぁっ、と物凄い勢いでお客さんに近寄っていく感じの役者。
でも、大内はきっと、お客さんの前に出ても大内厚雄で、自分から近づいていくというよりもお客さんが近づいてきてくれるのをじっと待っている、という感じ。近づいてきてくれるように、いろんなところに扉を用意してくれている、という感じ。
 
あと、たった3ステージの『カレッジ・オブ・ザ・ウィンド』。
この、頼もしすぎる入団12年目の男の姿を、是非生で。


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ふゆか

あつをさんの素敵な写真ありがとうございます。今公演はそんな素敵なあつをさんを観たくて大阪公演ほぼ全ステージ行っているので劇場に通っている感じです。
by ふゆか (2007-08-13 09:52) 

ユカコ

カッコイイ、カッコイイ、カッコイイ…。
この写真だけで100回くらい泣けそうです。
by ユカコ (2007-08-13 10:35) 

風

「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」の宣伝を、日記でさせていただきますので、お写真、1枚、お借りしていきます。
by 風 (2007-08-13 10:56) 

ぴソ。

観客の立場からしても、大内さんの影響力って物凄いものがあると思います。
いつも思わず惹き込まれてしまう。
写真を見ているだけでまた泣きそうですよ~(T_T)/
by ぴソ。 (2007-08-13 11:04) 

奈っち

大内さん、素敵過ぎます…(#^.^#)
by 奈っち (2007-08-14 01:03) 

まなひ

素敵な夏と写真をありがとうございますm(_ _)m
by まなひ (2007-08-16 21:55) 

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