【ネタバレ】『サンタクロースが歌ってくれた』10days Limited Version、エンディングのこと。 [サンタクロースが歌ってくれた2010]
今回の『サンタクロースが歌ってくれた』のエンディング曲『We can all be St.Claus』は、「水曜どうでしょう」や、名曲「手紙〜親愛なる子供たちへ〜」でも知られているボーカリストの樋口了一さんの作詞・作曲、キャラメルボックスのサントラではお馴染みすぎるアレンジャー・清水一雄さんの手によるものです。
曲のタイトルからして、この芝居のために書き下ろされた曲であることがわかるかと思います。
で。
この曲を録るにあたって、僕には願いがありました。
今回、劇団内では「Aチーム」と呼ばれている西川チームと、「Bチーム」こと「10days Limited Version」のアナザーキャストに分かれて上演することになったわけですが、なんとかその橋渡しをできないか、ということ。
そこで、このエンディング曲のデモが上がってきたとき、樋口さんと清水さんに提案したのが、劇団員のコーラスを入れさせて欲しい、ということでした。
「それ、有りだよぉっ!!」とお二人とも喜んでくださいました。
両チームともギチギチのスケジュールで動いていたため、大阪公演初日にCD発売を間に合わせるためにはコーラスを録るにはこの日しかない、というその日は、前回公演『シラノ・ド・ベルジュラック』の神戸公演中の10月13日。
Bキャストのメンバーのほとんどが神戸に行っている中、稽古中だったAチームに出演する劇団員が、なんと全員スタジオに集合してくれたのです!!
男の子チーム、女の子は高音部チームと低音部チームに分かれてそれぞれ歌いました。
ちなみに、演出部の有坂と、新人・小笠原と、なんと僕も加わりました。
その3チームが何度も歌って、いいテイクを重ね合わせて、100人くらいで歌っているかのような感じに仕上げていただいたのです。
つまり。
今上演中のアナザーキャスト「10days Limited Version」のエンディングは、アナザーキャストのメンバーの芝居のバックで「Aチーム」が歌ってくれている、というわけなのです。
「ゲスト」の二人こそ参加していませんが、実は、この「10days Limited Version」のエンディングこそ、劇団員ほぼ全員参加、というわけなのです。
今日なんて、開演前のロビーのグッズ売り場にはどっちにも出ていない石原善暢と多田直人も顔を出しておりまして、しかも実は鍛治本大樹と林貴子と森めぐみも舞台裏で仕事をしておりまして、遠方にいる中村恵子・篠田剛・菅野良一の3人と事務所番の稲野杏那以外の全員がサンシャイン劇場に「いた」のでした。
キャラメルボックスが中劇場に出るようになってから、キャラメルボックスのムードメイカーこと大森美紀子が何度となくいろんな場で主張したのが「みんなで一つの芝居をやろうよぉーっ!!」でした。
物理的に全員が集まることはできなくても、こういう方法もあるんだよ、ってことをやりたかったのです。
小劇場からスタートしたキャラメルボックス。
どんどん大きくなって、みんながみんな集まることができなくなったとしても、「想い」はひとつ。
一カ月早い、Merry Christmas!!
……そしていつかは必ず、全劇団員で本当に一つの芝居をやる。これが、僕の夢です。